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竹岡晴人のコラム

固定資産標準地評価のむかし

今、大阪の固定資産標準地評価は地価公示分科会方式がとられていて、料金もほぼ公示並み。鑑定士会の会員なら多くの人が担当していると思います。

これが、今から16年前の平成4年以前は、大手鑑定会社5社がほぼ独占していました。料金も今とは比較にならないほど安かったのですが、府下全域の仕事を5社が独占するというのは、やはり異状でし ょう。

時に自治省通達があり、「固定資産標準地は鑑定評価を行うべし」というお達しが出たのです。

公示ポイントの数百倍の評価地点が、公示料金並みになるわけですから、鑑定報酬の減少に青ざめていた個人鑑定事務所は、大騒ぎになりました。

不思議なことに、この自治省通達は、なぜか会員のすべての人達の耳には入りませんでした。

数万ポイントの標準地評価の仕事を、主に大手5社で独占するため、一般会員にはしらしめず、極秘に事を進めようとする動きがありました。

そこで大阪では百数十名で構成される「有志の会」が立ち上がって、

1.数万ポイントという大量評価を5社でどうして処理できるのか?
2.分科会方式で士協会会員全員で担当すべきではないのか?

主にこの2点について実行すべく運動を始めましたが、

大阪士協会執行部は、

イ.個人事務所には評価システムのソフトがない
ロ.面的評価なので、均衝をとるのは分科会方式では難しい
ハ.我々は昔から固評を担当している。(既得権の主張)

と言って、なかなかとり会ってもらえませんでした。

そこで東急を退職された先生とか、西天満のB氏らが強力に活動し、緊急集会を何回も催し、本会の会長を呼んだりもして、すったもんだの揚句…

今の分科会方式となったという経緯がありました。

ほんとうに、有志の会で先頭に立ち活動された諸先輩は立派でした。

それから16年、今度は我々が既得権を主張する側に立つようになりました。

独立後間もない若手は、固評標準地評価に入るのは狭き門のようです。一般論として言える事ですが、「若手が活躍できない業界は尻すぼみ」でありましょう。

公示・路線価・固評と言った公的評価のみならず、裁判所・市役所等の仕事も70歳で勇退し、若手に道をゆずるべきというのが、鑑定業界を飛躍させる道と思うのですが…。

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